プラーナヤーマと5つのプラーナ

pranayama

プラーナヤーマの語源

pranayama(プラーナヤーマ)とは、ヨガの呼吸法です。

プラーナ(生命力・気)ヤーマ(バランスを取る・形づくる)という言葉から成り立っています。

asana(ヨガのポーズ)で身体を整えて、pranayama(呼吸法)では内面にアプローチしていきます。

普段の生活にヨガのポーズや呼吸法を取り入れることで「心と身体」両方のバランスを取っていきましょう。

プラーナヤーマの注意点

練習法について

プラーナヤーマは、ヨガのポーズと同じように多くのルールや禁忌事項があり、経験豊富な先生の指導が必要な難しいテクニックです。

一気に難しいことはやらず、動物を飼いならすような気持ちで、自分のプラーナヤーマにもゆっくりと時間をかけていきましょう。

まず、呼吸は特別に指示がなければ鼻呼吸で行います。

「たくさん息を吸えない」ときは、時間を計って今日は何分吸って吐けたのかを記録しておきましょう。

次の日にはキャパシティが大きくなった自分のことをほめてあげてくださいね。

練習するのに適した時間帯

心にわだかまりがない早朝がベストです。

早朝は空気が澄んでいて生活音が聞こえにくい環境なので、鼻腔を出入りする新鮮な空気を感じることができて、とても気持ちがいいですよ。

また、心を静かにしたい場合は、睡眠前がオススメです。

ベットに横になった状態で、両手をお腹に当て、ご自身の呼吸を確認してみましょう。

一気に吸おうと思わないで、焦らずゆっくり呼吸します。

練習場所と座り方

清潔で、呼吸に集中できる静かな部屋で行います。

照明は暗めに設定し、ペパーミントやティートリーなど、空気が鼻を抜けたときにスーッとするようなアロマを焚いてみるのもオススメです。

初心者は、あぐらのようにゆったりした座り方のスカアサナ(安楽座)、蓮の花びらのように足を組むパドマアサナ(蓮華座)などリラックスできる状態で、背筋を伸ばします。

ヒザを曲げるのがつらい方は、瞑想用の座布団やクッションを敷くと身体が安定します。

禁忌事項

うつ病を抱えている方は、1回の練習を1分ほどにとどめましょう。

注意
長時間にわたって呼吸を練習すると、やっている最中に嫌なことを思い出してしまいます。様子をみながら少しずつ時間を増やしてみてください。

プラーナについて

アーユルベーダでは、バータ・ピッタ・カパのバランスが崩れると病気になると言われていますが、ヨガにおいてはプラーナのバランスが崩れると病気になると言われています。

例えば、ヒザが痛いときはヒザのプラーナ(気の流れ)が滞っているからだと考えることができます。

ハムストリングスやふくらはぎをストレッチできる「ジャヌシルシャアサナ」など、ヒザ周りの筋肉をほぐすようなポーズを取ると症状が緩和されるかもしれません。

身体の中にある5つのプラーナ

身体の各所には、5つの違う「気」が身体を巡っています。

Prana vayu(プラーナ・バーユ)

  • 対応場所「胸」

肺や心臓のあたりに分布していて、呼吸と一緒に動きます。

同じ読み方で紛らわしいのですが、気の流れという意味で用いられるプラーナとは異なります。

カオリさんという同じ名前の方が2人いても全くの別人であるように、名前は同じでも中身は全く違うものです。

Udana vayu(ウダーナ・バーユ)

  • 対応場所「首」

話す力などのコミュケーション能力をコントロールしています。

Samana vayu(サマーナ・バーユ)

  • 対応場所「お腹」

胃腸、小腸、大腸など、消化器系の働きを調整する作用があります。

Apana vayu(アパーナ・バーユ)

  • 対応場所「生殖器系」「排泄器官」

便やおならを排出したり、セクシャルなエネルギー、または出産の時に赤ちゃんを押し出す時など、身体の外に向かうエネルギーです。

Vyana vayu(ビヤーナ・バーユ)

  • 対応場所「全身」

頭からつま先まで、身体中を巡っているエネルギーです。

滞ったプラーナを流す

ヨガのポーズや、呼吸法を行うことで、プラーナの流れをスムーズにすることができます。

短い時間でもリフレッシュできますので、普段の生活にちょっとだけヨガのエッセンスを取り入れていてはいかがでしょうか。